kotoba-asobi

 

「若さってのは本当に武器なのかも知れねぇ」と右町の方から聞こえてきたけれど、「熟練ってのは若さじゃ補えねぇ」と左町から聞こえてきたわけで、それらを右耳と左耳で聞き分けながら彼は笑うわけだ。
「よく分からねぇし、若かろうが、熟練だろうが、どっちにしろ人生は一回だからできるだけ笑うんだ」って笑うわけだ。
そしたら、右目の方から聞こえるわけだ。
「本当に、人生は一回なのか?」って。
だけど、左目の方からは「五回あったって同じことだ」って聞こえてくる。
そこで、彼は思うんだってさ。
「どっちでもいいよ」って。
「とにかく、笑うよ。笑うために笑わせるし、その上で笑うよ。それは多分、コーラが体に悪いのと同じような事さ」って。
僕はそれさえもどうでもよくて、ただ、右脳と左脳に聞くわけだ。

「どーでもいいけど、まだ刺激だけが欲しいだろ?」って。


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若さ
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