「で、これから君はどーすんの?」

 

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ホトトギさんが風呂に入っている間、僕は風呂に入る準備をした。
新しい下着を出して、昨日も切った爪を切って、相変わらず逆さのテレビを観て、そこに映るモノクロディランは格好良いサングラスを掛けている。
そのサングラスが欲しいなって思ったからすかさず、ググってからのア○ゾンなう。
要するに僕はアマゾネスモードに突入。
なんだかそれっぽいサングラス見つけたからポチっとな。
翌日到着だってよマジで日本最高。
そんなことしてたら、ホトトギさんが風呂から出る音がしたなう。
僕はバタバタと台所に移動しますなう。
8つの目玉焼きをフライパンからお皿に移します。
醤油をどんどん掛けます。
テーブルまで運びます。
食べます。
正確には食べる振りします。
そこへ、髪の毛を拭きながらキャミソールとホットパンツ的な姿のホトトギさん登場なう。
僕は目玉焼きを食べる振りします。
「え?食べてんの?」
食べますよ、そりゃ。
というかその水も滴るショートカットがキュートだねと思うなう。
「てか、勿体ないから一気に食べないでよ!?」
食べませんよ、そりゃ。
食べる振りだもの。
というかその布っ切れ一枚越しの控えめなおっぱいがチャーミングだねと思うなう。
とりあえず、風呂入りゃんせ。
僕は目玉焼きを食べる振りをやめて、風呂場へ行きます。
新しい下着を持って行きます。
「え?目玉焼き全然減ってないじゃん!?食べ物で遊んじゃダメでしょ!」
子供を叱るように声を上げるホトトギさんは放っておくなう。
だって、僕は子供じゃないもん。
ニートだもん。
風呂に入るとき、「テレビ!!!」とまた子供を叱るようなホトトギさんの声が聞こえた訳だけど放っておく、なーう。

 

風呂から出たあとは、目玉焼きを食べる振りをしながらビールを飲む。
飲む振りじゃなくて、本当に飲む。
その前に逆さのテレビを直した。
ホトトギさんが本気出す前に直すのが懸命な判断だったから。
そのホトトギさんはテレビを観てるなう。
目玉焼きを食べる振りに飽きたから、僕もソファに移ってホトトギさんの隣に座る。
そこで内部告発なう。
「ホトトギさん、僕はコンビニエンスストアのバイトを辞めて、ベンチャー企業「株式会社ニート」の帰宅部に配属になったらしいよ」
「ふーん」
ホトトギさんは冷静だ。
いつもそうだから僕も気にしない。

 

「で、君はこれからどーすんの?」

 

僕は答える。
どーするかは、決めていたから。
揺るぎない決心で。
「どーするかと聞かれれば、君と華麗なるSEXをするつもりだと答えるしかない」
ホトトギさんはなんだかんだ文句を垂れていた。
しかしなんだかんだ僕らはベッドイン、なーう。
だけど、その時。
その時、家のチャイムがピンポーン。
誰だよ!
誰だよ!こんな時間に!
夜は更けて0時を回ってるなう!
「え?誰よぉ」
ホトトギさんも不満げだ。
とにかく僕は脱いでいた服を着て、玄関へと行ってみる。
覗き穴を覗くと配達員らしき男が立っている。
「こんな夜中に何の用じゃいこのボケが!!!」という勢いでドアを開けると、そいつはすごく小さい声で言うの。
小さい声でね、なう。
夜中だからね、なう。
「お届け物でーす」って箱を差し出すの。
僕はそれを受け取るの。
その箱に、スマイル有り。
箱にスマイルのア○ゾンです。
さすがの僕もツッコむ。
「早ぇよ」
配達員の頭を軽くひっぱたいてツッコむなう。
逃げるように去る配達員。
ドアの鍵をロックする僕。
箱を開ける僕。
サングラス出てくる箱。
もう一度ツッコむ僕。
「早ぇよ」

 

とりあえず、グラサン掛けるなう。
ディランのにやつによく似たグラサン掛けるなう。
そのままベッドインなう。
冒険の書、開くなう。

 

 はじめから
>つづきから

 

つーわけでホトトギさんと華麗なるSEX 、なーう。

 

 

「で、これから君はどーすんの?」-2-
2013.10.31

で、これから君はどーすんの? 2