マリー
2
ブサイくんの周りには何人かの重要な人物がいる。
まずは、よく行動を共にすることが多い、同じクラスのイケメン男子だ。
そうだな、安直にイケメくんと呼ぶことにしよう。
ブサイくんは、イケメくんといることにより、福利厚生を受けている。
思い出して欲しい、ブサイくんの顔立ちは中の中だ。
良くはないが悪くもない。
そんな塩梅の中、イケメくんといることで、その顔立ちは3割り増しで見られることが多い。
企業で言うところの家賃補助みたいなものだろう。
そういうわけだから、ブサイくんは、モテないわけじゃない。
むしろ、モテる部類に入るだろう。
実際に同じクラスのとあるカワイイ女子…うん、これも安直にカワイちゃんと呼ぼう。
その、カワイちゃんは、ブサイくんに「良」の判を押している。
ポイントは「可」ではないところだ。
「良」と「可」では雲泥の差があることは周知の事実だろう。
だがしかし、恋とは無慈悲なり。
当のブサイくんが「良」の判を押しているのは、同じクラスのキレイな女子(…もういいよね？)のキレイさんである。
しかし、負の連鎖とは続くもので、キレイさんはイケメくんに「良」の判を押す。
やはり恋は無慈悲なり。
で、タイトルの「マリー」は一体何なのかって？
それはまだ秘密にしておくことにする。
焦ると、恋が上手くいかないのと同じだ。
順序ってもんがある。
焦ってはならない。
タイトルになっている以上、嫌でも登場するのだから。
「マリー」-2-
2013.6.9
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マリー 2
